室蘭漁業協同組合(室村吉信代表理事組合長)は6日、室蘭産ブランド活ホタテの3年貝「蘭扇」を数量限定で試験販売すると発表した。販売は2016年以来、8年ぶり。200箱限定で、10日からオンラインショップで予約を受け付ける。
同漁協は12年、付加価値向上の取り組みとして養殖する直径13センチ以上の3年貝を「蘭扇」としてブランド化。かごの中に入れて海中につるす方法で育て、貝柱が大粒なのが特徴。また、貝殻に付着した雑物を処理した見た目や甘みの強さなどが人気を呼び、年末年始の贈答用で全国各地に出荷されていた。
同漁協によると、「蘭扇」の出荷量は12年約9トン、13年約18トン、14年約22トン、15年約24トンと右肩上がりで推移した。16年は台風の影響で貝が傷つき、途中で出荷を停止。以降、貝毒の発生やホタテ貝価格の乱降下によって販売戦略が立てられず、生産や出荷を見送っていた。
漁協関係者は販売再開に向け、海洋環境の変化や海水温上昇に対応するため試行錯誤を繰り返した。貝に付くイガイなどの付着を防ぐためにカゴを入れ替えたり、それらの作業を海水温の低い深夜に行うなど成長を促すための環境整備に努めた。ここ数年の対策が実を結ぶ形となり、販売数量の確保につなげた。
販売休止以降、市内外からの問い合わせが多く、同漁協の経済指導部の赤松義章さんは「数量限定にはなるが、販売を再開できることになりうれしい」と実感を込める。
販売は同漁協オンラインショップ(https://jf-muroran.raku-uru.jp/)で10~20日まで予約を受け付ける。限定200箱で、1箱8枚入り5980円(税込み)。先着順で無くなり次第販売を終了する。購入者には24日に発送される。
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