【根室】根室市などは、１９４５年に安藤石典根室町長が北方領土返還の``のろし､､を上げた１２月１日、今年も東京・銀座周辺で「北方領土返還要求中央アピール行動」を行う。根室管内から元島民６人を含む後継者ら７６人が参加。１９回目の今回は初めて、後継者４世となる高校生２人も派遣する予定で、全国の運動関係者と北方領土問題を発信する。

　北方領土隣接地域振興対策根室管内市町連絡協議会（会長・石垣雅敏根室市長、略称・北隣協）の主催で、２００７年から実施している。元島民の平均年齢も８９歳を越え、１万７２９１人いた元島民の７割が他界、中央行動に参加する元島民も年々減少している。

　北隣協は、ロシアのウクライナ侵攻で日ロ関係が冷え込む中、北方領土問題が置き去りにされ、国民の関心が薄れているとの危機感の下、１日午前１１時すぎ、全国の都道府県民会議ら返還運動関係者約５００人で銀座周辺の約１・６㌔を行進する。

　出発式を行う日比谷公園野外音楽堂では、根室市の元島民・古林貞夫さん（８６）＝国後島＝が決意表明に立つ。鈴木直道北海道知事も参加に向け、日程を調整中だ。

　北隣協を構成する１市４町の首長と議長は翌２日、政府要請行動として石破茂首相や岩屋毅外務相、伊東良孝北方担当相らとの面会を予定している。

　併せて新宿西口地下広場では、１７回目の「北方領土展」も開く。根室管内の特産品販売と根室市出身で志発島２世の落語家、三遊亭金八師匠による北方領土辻噺（ばなし）、署名、クイズコーナーなどで領土問題をアピールする。

初４世もめて後継者派遣する北方領土返還要求中央アピール行動（昨年の様子）