子ども無料のたこ焼き店オープン 中島廉売で手伝いすると1パック提供【函館】
函館で保険代理店を営む加川尊規さん(40)が、子どもが無料で食べられるたこ焼き店「みんたこ」を、26日に中島廉売大通り沿いに開店した。未就学児から中学生までが廉売内の協力店で手伝いをすることで、5個入り1パックを無料で提供する。加川さんは「子どもたちが集まる店にしたい」と張り切っており、企業や個人から出資を募っている。
店の正式名称は「みんながあつまれる場所をつくりたくて始めたこども無料のたこやき屋さん みんたこ」。函館出身の加川さんはこれまで、子どもたちが同廉売内の店に立つなどのイベントを手掛けた経験があったが、コロナ禍によって子ども同士が交流する場が減少したと感じ、さらには高齢化が進む廉売の関係者から「廉売がもう一度にぎわう姿を見たい」との声を聞いてたこ焼き屋の運営を発案。中島町商店街振興組合が所有する建物の一角を借りてオープンした。
子どもたちは廉売内の理容店、薬局、青果店など9店舗で簡単な手伝いをすると「みんたこチケット」がもらえ、たこ焼き1パックと交換する仕組み。大阪で4個入り100円、高校生まで無料でたこ焼きを提供している男性にコンタクトを取り、ノウハウを学んだという。
運営にあたっては「みんたー」と称するサポーター制度を設定。企業は広告宣伝費として年間3万円を提供することで支援金150円がチケット1枚分となり、子どもに年間200パック分のたこ焼きが行き渡る。個人はSNSを通じてサブスクリプション(定額制)で100円~1000円を支援できるほか、店頭に募金箱も置く。開店にあたっては10社、6個人から支援を得ており、さらに十数社から支援の申し出があるという。
店はテイクアウト専門で、子どもたちには店舗向かいの中島れんばいふれあいセンターで食べてもらう。味は3種類あり、一般客向けにも5個入り300円、10個入り600円で提供(30日までは5個入りのみ)。加川さんは「子どもたちの居場所を作りたい。人との交流がコミュニケーションを育むので、子どもたちには手伝いをして店主やお客さんとの交流を深めてほしい」と話している。
営業は午後1時~同6時、子どもへの無料提供は同4時45分まで。日祝は休み。店のウェブサイトは二次元コードを参照。
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