アイヌの着物の継承 二風谷アイヌ文化博物館 第30回特別展【平取】
【平取】町立二風谷アイヌ文化博物館で第30回特別展「沙流に伝わるアイヌの着物の継承―想いと技と―」が開かれている。12月8日まで。
沙流川流域に伝えられてきたアイヌの衣服は、自らが材料を調達して制作した獣皮衣やアットゥシ(樹皮衣)、交易などで素材を手に入れた木綿衣などが挙げられる。伝統な暮らしにおいては、日常は文様などあまりない衣類を主に着用。その一方で儀式などの際は、文様や布、糸など巧みに施した着物を身につけた。
アットゥシの着物は徐々に少なくなってきているが、二風谷はアットゥシづくりの担い手が絶えることなく受け継がれてきた地域。2013年(平成25年)には「二風谷アットゥシ」が伝統的工芸品に指定され、より積極的に後継者の育成が行われるようになってきている。
特別展では、二風谷で衣服を作る9人によるアイヌ文様を施した着物やアットゥシ織を展示。博物館の学芸員が9人にインタビューした「仕事に対する気持ち」「今後の取り組み」などを紹介するパネルが並んでいる。QRコードを読み込むとインタビューの全文を閲覧できる。文様や布、糸などを巧みに活かす装飾には先人たちより受け継がれる技や想い、作り手の美意識を見ることができる。
横浜から訪れた来館客は「作品だけが展示されている場合が多いが、インタビューに応え、説明があるので、とても興味深く、作品や文化を継承しながら大切に守っていることが理解できた。アイヌ文化を知る良い機会になった」と話した。
大人400円、小中学生150円(町民無料)、12月8日まで。午前9時~午後4時半。月曜日休館。問い合わせは同館(☎01457・2・2892)へ。
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