北米原産の果実「ポポー」たわわ 苫小牧
北米原産の果実「ポポー」が、苫小牧市錦岡の個人農園で収穫期を迎えた。楕円(だえん)形の実は追熟させると、品種によってはバナナやマンゴーのような味わいに。20年ほど前から栽培を続ける澄川町の河野淳子さん(79)は、「ここ数年、結実が良い」と満面の笑みを浮かべる。
順調に成長すると主幹の直径が30センチほど、高さは10数メートルになるバンレイシ科のポポー。明治期に日本に持ち込まれたが食べ頃が分かりにくい点や、保存期間が短いこともあってあまり普及していないものの静岡県産などが市場に出回る。
河野さんは錦岡に約2600平方メートルの個人農園を所有しており、多い年には約100種類の野菜などを育てる。
2004年ごろ、通信販売のカタログで苗を見つけ、「北米原産なら苫小牧で育つかも」と試しに3株購入し栽培してみたところ、うち2株が4メートルほどまで成長。実の付きは芳しくなかったが試行錯誤の末、一昨年から順調に収穫できるようになった。
知人で家庭菜園が趣味という澄川町の館山和子さん(73)は「人工授粉を薦めた結果、うまくいった」と大喜び。河野さんも「以前1本の木から収穫できる実は10個程度だったが、今年は100個ほどになった」と顔をほころばせる。
ポポーの栽培方法について、市サンガーデンの緑化相談員・黒崎暁子さんは「木の高さを3メートル以下に抑えることで収穫しやすくなる。これから育ててみたい人には、寒冷地向きの品種がお薦め」と話す。
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