新ロケット発射場 整備着々 町が工事現場を公開【大樹】
大樹町は2日、町浜大樹地区で建設を進めている新しいロケット発射場「LC-1」の工事現場を公開した。現地では射点施設を構成する「煙道(ロケット打ち上げ時の噴煙が通るトンネル)」の工事が盛んに行われている。2025年度に完成予定。
町は22年度、北海道スペースポート(HOSPO、宇宙港)の中核施設として発射場と多目的航空公園滑走路(町美成地区)の300メートル延伸工事に着手。滑走路の延伸は6月までに完了している。
LC-1は現発射場(LC-0)の隣接地で計画。町内のロケット開発企業インターステラテクノロジズ(IST)が、人工衛星搭載用ロケット「ZERO(ゼロ)」の打ち上げに使用することが決定している。
工事が最盛期を迎えている煙道は長さ34メートル、幅9メートル、高さ8メートルのコンクリート構造物。厚さ1メートルのコンクリート面に、さらに厚さ10センチの耐火コンクリートを施し、発射時の高温(2000度以上)に耐えられるようにしている。
発射関連施設としては、組立棟や格納庫も整備する予定。25年度中に完成させ、26年度以降の本格利用を想定している。
HOSPOでは、台湾系のロケットベンチャー「jtSPACE」(石狩市)が来年にも小型ロケットを打ち上げる予定。町はLC-1とは別の場所に、同社専用の発射場(コンクリート打設)を整備している。
町側は「本格化する民間ロケットの打ち上げに向けて、町としても準備を進めたい」としている。
2日は「たいき宇宙デー」として工事現場を公開し、町民ら115人が参加した。
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