大賞を受賞した「にじいろファーム」の西山未和さん（左）と西山健児代表（右）

　【七飯】北海道開発局は「わが村は美しく―北海道」運動第１１回コンクールの大賞を発表し、全道の優秀賞１２団体の中から選ぶ大賞（北海道開発局長賞）に、函館ブロックから「にじいろファーム」（七飯町、西山健児代表）を選定した。函館開発建設部によると、函館ブロックからの大賞は今回が初めて。

　全道５６市町村６３団体の応募があり、優秀賞１２団体と奨励賞１８団体を１月に選考。大賞には同ファームのほか、「美国・美しい海づくり協議会／余別・海ＨＵＧくみたい」（後志管内積丹町）が選ばれた。

　にじいろファームは西山代表の「にじのように色とりどりの新鮮なおいしい野菜を皆さんに届けたい」という思いから名付けた。

　町内の農家での研修を経て、同町や農業委員会の協力を得て２０２０年４月に新規就農した。直売所では地域農家約３０軒と協力し、季節の山菜や果物など年間およそ１５０種類を販売。農園で白かぶや大根、長ネギなど約４０品目の野菜を栽培する。全国各地から修学旅行生の農業体験や、地元中学生の職場体験も受け入れる。

　西山代表は「まさか大賞とは」と驚きを隠せない様子。妻の未和さんは「昨年春に開発建設部から依頼があり、高齢化や離農といった課題を抱える七飯町の農業の現状を知ってもらうため、初めてコンクールに応募した。７月に優秀賞の知らせを受けた段階でも驚いたが、結果大賞に選ばれ、嬉しさいっぱいです」と受賞の喜びを話した。

　未和さんは「大賞受賞のリリースが出た際、家族やスタッフに報告した。スタッフも最初は何事かと思っていたが、昨年からの一連の流れを話すと、すごいことだと喜んでくれた」と、今回の快挙を振り返った。

　表彰式は１１月７日に札幌市内のホテルで実施される。