ルガルがGⅠ初制覇 喜びに沸く三嶋牧場 【浦河】
9月29日に中山競馬場で行われた第58回スプリンターズステークス(GⅠ)で優勝したルガル(牡4歳)を生産した浦河町の三嶋牧場(三嶋昌春代表)では、レース翌日の同30日、関係者らが訪れ勝利の喜びに沸いた。
同牧場は、戦前から馬を生産してきた老舗の牧場。現在は約70人の牧場スタッフがいて、西舎の本場と野深分場、富川分場、平取分場で、繁殖牝馬約150頭を繋養するほか、育成も行う大規模牧場。
GⅠ勝利は、2021年のダノンキングリー(安田記念)、22、23年メイショウハリオ(帝王賞)、23年ファストフォース(高松宮記念)、メイショウハリオ(かしわ記念)。今年はテーオーロイヤルが制した天皇賞・春に続き中央GⅠ2勝目。
ルガルの馬名はシュメール語で王。は22年11月にダート1800㍍の新馬戦でデビュー。23年1月の未勝利戦(ダート1200㍍)を勝ち上がると、その後は芝の短距離路線で堅実に活躍。今年1月のシルクロードステークス(GⅢ)で重賞初勝利を挙げ、前走の高松宮記念は1番人気に推されるも骨折などもあり10着に敗れた。その後、療養を挟みぶっつけで挑んだ今回のレースで待望のGⅠタイトルを掴んだ。レースは、ハイペースの中、3番手で追走し、直線で後続の追い込みを振り切って先頭でゴール。
牧場ではスタッフ10人以上が集まりレースを観戦。優勝の瞬間は「勝った!」と歓喜し、拍手でルガルの走りをたたえた。
芦田康一繁殖主任(53)は「牧場にいた当時から大物感があった。賢く手がかかることもなく順調に成長してくれた」と振り返り、レース前は「調教も抜群でチャンスはあると思っていた。この馬らしいレースで、レース後も堂々としていた。今後も無事に走ってほしい」と期待を込めた。
この日は、浦河町軽種馬生産振興会(岡本昌市会長)、浦河町(池田拓町長)、ひだか東農協(桑田美智代組合長)、日高軽種馬農協(古川雅且組合長)などの関係者と牧場スタッフらが駆け付け、ルガルの優勝を喜び笑顔で万歳した。
池田町長は「秋のGⅠシリーズ幕開けに幸先の良いスタート。この勢いで町内産馬が有馬記念まで活躍してほしい」と話した。
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