先祖の霊を慰める 新冠アイヌ協会 第42回イチャルパ【新冠】
【新冠】新冠アイヌ協会(川越利也会長、会員41人)主催の第42回イチャルパ(先祖供養)とアイヌ文化交流会が18日、判官館のポロシリ生活館で開かれ、判官館無縁納骨堂に眠る先祖の霊を慰めた。
新冠地区では、町や道、北海道アイヌ協会の協力や事業支援で、同地区の無縁墓の墓地改装が行われ1987年に完成。さらに、2023年に判官館一帯のアイヌ文化共生空間整備事業により合葬墓が完成し、847体が判官館無縁納骨堂に安置されている。
イチャルパは、これら先祖をアイヌの伝統的な儀式で供養する催しとして毎年9月18日に実施している。ポロシリ生活館の交流ホールと囲炉裏の間と屋外で開かれたイチャルパには川越会長ら支部会員と関係者、鳴海修司町長や大川勝北海道アイヌ協会理事長、菊地修二日高地区アイヌ協会連合会長、氏家良美議会議長、奥村尚久教育長ら来賓を含めて約60人が出席。
新ひだか町の平村博さんが祭司を務め、神酒を神に捧げるカムイノミや生活館横のヌサ(祭壇)前でヌサオンカミ(礼拝)を行い、供物をヌサ前に捧げるイチャルパで先祖を供養した。
文化交流会では、新冠民族文化保存会11人と鵡川アイヌ文化伝承保存会14人の会員が、その地に伝わるアイヌの古式舞踊を披露した。
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