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釧路新聞

授業中の机の狭さ解決 江南高生とニトリ、タブレット本立て商品化【釧路市】

 釧路江南高校(伊藤新一郎校長)3年の田口徠未さん(17)、熊野未唯さん(18)、中越歩さん(同)の3人が、大手家具メーカーニトリと協力し、机の狭さを解決する「タブレット・ブックスタンド」を開発した。8月中旬からニトリ釧路店(釧路町睦1)を含む、全国29店舗と同社オンラインサイトで試売しており、3人は「ぜひ手に取ってほしい」とPRしている。価格は1990円。

  今回の商品開発は、3人が1年時、北海道が推進するS―TEAM教育推進事業の一環で、一般企業と協力して身近な課題解決を行う「アントレプレナー教育」に参加したことがきっかけ。同校でICT(情報通信技術)機器導入以降、落下による端末破損や故障が問題になっており、3人が独自に行ったアンケートで、釧路市内の高校1年生の約6割が「机が狭い」と感じていることが分かり、同スタンドの開発を決めた。

 その後3人は、吹奏楽の演奏時に使用する、譜面台をヒントに試行錯誤を重ね、試作品となる「たてる君」を開発。札幌市で2回にわたりプレゼンテーションを行ったほか、2023年3月には全道成果発表会「探究チャレンジ・北海道」で発表し、その様子がユーチューブの生配信で紹介され、審査員から高い評価を得て、ニトリから商品化の提案があり、このほど試売が決定した。

  タブレット・ブックスタンドは、幅30㌢、奥行き17・5㌢、高さ30㌢で700㌘。耐荷重は約1㌔で、1・3~3・5㌢までの机に取り付けることができる。タブレットだけでなく本も読みやすいようにと、留め具部分をV字にし、スタンドに置いたままページ送りを可能にしたり、角度を無段階で調節できるように工夫を凝らした。

 田口さんは「ここにくるまで苦労することもあったけど、ニトリに商品が並んだ時は感動した」とにっこり。熊野さんは「この企画のおかげで充実した毎日だった。うれしいけど、活動が終わるのは寂しい。良い経験になった」と振り返った。中越さんは「商品が出来上がるまでの過程も勉強になり、自分自身の成長や自信にもつながった」と笑顔で語った。

 3人からの相談や道教育委員会などとの調整役となった、同校の小湊秀子教諭は「2年間妥協せず、プレゼンなどで堂々と対応する姿は大変頼もしく立派だった。これからの成長も楽しみ」と話していた。

ニトリと共同開発した「タブレット・ブックスタンド」をPRする中越さん、熊野さん、田口さん(左から)

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