サホロ、降雪機19台増設 暖冬もスキー場早期開業へ【新得】
新得町狩勝高原の「サホロリゾートスキー場」を運営する加森観光は今シーズン、人工降雪機を新たに19台増設する。既設の機材と合わせてゲレンデを造成し、早期の営業開始を目指す。暖冬による雪不足が続く中で、シーズン序盤から安定した雪の確保を図り、集客につなげたい考えだ。
新たに設置する人工降雪機はイタリア製。従来の機材と比較して高い気温でも安定した降雪ができる。雪質もパウダーや根雪など変更可能で、雪を飛ばせるエリアも拡大する。省エネ性能も向上し、自然環境にも配慮した設計という。
同社サホロ事業部によると、人工降雪機は標高の低い2コースに導入する。従来の機材を含めると全体で30台以上が稼働することになる。投資額は約2億4000万円で、このうち8000万円は観光庁の「スノーリゾート形成促進事業」の助成を受ける。
スキー場は近年、全国的に暖冬による雪不足でゲレンデの造成と維持に苦労する状況が続いている。十勝最大規模の同スキー場も例外ではなく、過去10年間でオープン目標の12月1日に間に合ったのは1年のみ。オープン延期が理由で、修学旅行や東南アジアのインバウンド(訪日客)の受け入れを断ることもあったという。
同スキー場では現在、今シーズンの人工降雪機導入に向け基礎工事が急ピッチで進んでいる。十勝サホロリゾートの安田昌行総支配人は「早期の営業開始は大きなメリットがある。雪不足で断っていたシーズン序盤の客を確実に受け入れ、来場者の増加につなげていきたい」と話している。
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