手を合わせ冥福祈る 4寺院合同 七回忌追悼法要 厚真
厚真町の専厚寺(桜丘)、興隆寺(京町)、正楽寺(軽舞)、真正寺(表町)は6日、専厚寺で「9・6北海道胆振東部地震物故者七回忌追悼法要」を行った。町内で亡くなった37人(災害関連死を含む)の遺族や関係者などが約40人参列。故人の冥福を祈って焼香し、追悼法話に耳を傾け、家族や友人をしのんだ。
4寺院は地震発生後、物故者の一周忌、三回忌追悼法要も同寺で執り行っている。
今回は各寺院の住職らが追悼法要を行い、厳粛な雰囲気の中で読経が始まると、参列者は次々に焼香し、手を合わせた。
追悼法話では、初めに出席者が法要表白(趣旨や願意)を読み上げ、2018年9月6日の胆振東部地震で多くの命が失われたこと、何気ない日常の尊さに気付かされたこと、災害から人生無常のことわりを深く思い知らされたことを改めて意識した。
この後、開正寺(後志管内黒松内町)の金石潤導住職(56)が法話を語った。人間は自然の恩恵で生かされている半面、地震や水害などの災害で生活や命が奪われがちなことを指摘。「いつ命を終えるか分からないことを意味する『死の縁無量』という言葉がある。大切な方を失って初めて、私たちは日常の大切さを知ることになる」と述べた。
遺族は、七回忌の節目に今の思いなどを故人に伝えていた。新町の会社員中村忠雄さん(62)は妹と参列し、母の中村ミヨさん(当時76)に向け「『きょうだい元気にやっているよ』と話した」と語った。本郷の農業当田昭則さん(75)は、いとこの土田健二さん(当時63)に思いをはせ、「独り者で、けんちゃんと呼んでいた。亡くなってからの6年は(復旧、復興で)早かったという思いを伝えた」と話した。
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