給食で非常食を体験 苫小牧市内の小中学校
防災の日(9月1日)にちなみ、苫小牧市学校給食共同調理場は2日、市内の小中学校と義務教育学校、特別支援学校の計38校で「非常食体験献立」の給食を初めて提供した。
備蓄されている食品を賞味期限の早い順に消費し、廃棄を出さない「ローリングストック」の一環。児童、生徒の防災意識を高めようと企画した。
献立は非常食の「救給カレー」と「乾燥野菜のコンソメスープ」「グレープゼリーのフルーツ和え」で、中学生のみ乾パンが追加された。
和光中学校の1年1組(34人)では、給食の時間に配膳が始まると生徒は見慣れない非常食の容器に興味を示しながら「いただきます」と合掌。メインディッシュの救給カレーはパウチの中でごはんと混ざった状態で入っており、袋を広げると皿になり、温めなくても食べられる。
生徒の反応は「おいしい」「微妙」「米が硬い」などさまざまだったが、災害に備えた備蓄品であることを踏まえ、無言で完食を目指した。
坂本奏介さん(12)は「決しておいしいとは言えないが、非常食で命をつないだ人が大勢いる。感謝しながら食べるべきだと思った」と語り、残さず平らげた。
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