完成したゴミアートと参加者たち

　浦河町ＳＤＧｓワーキンググループと町は17日、町が昨年募集したＳＤＧｓアイデアコンテストで最優秀となった「ゴミアート×ゴミ箱→ゴミポスト」の取り組みを行い、幼稚園児から高校生・一般まで26人が参加してシーグラスなどを再利用したゴミポストを完成させた。

　浦河町がＳＤＧｓの視点を持ったまちづくりのアイデアを町政に生かすことなどを目的に昨年実施したアイデアコンテストの高校生以上の部で、３月に浦河高校を卒業した淡路琶綺さんと辻絢香さんのアイデアが最優秀賞を受賞。町の課題として海ゴミ問題を提起し、解決に向けてゴミ箱のデザインをゴミアートで作り、ゴミポストとして町内に設置する一連の取り組みをイベントとすることで、「町民と地域課題について考える場を設け、地域全体で地域課題に対する意識向上を図る」―としていた。

　この日は雨天と高波により海岸でのゴミ拾いは中止。アート制作では、池田拓町長が趣味で収集したというシーグラスや陶器を、再利用したクリアファイルに貼り付けペンギンや船、地球、イルカなどのデザインを完成させた。

　現在札幌市内の専門学校に通う淡路さんも駆け付け、「当初は高校の課題研究として取り組み、アイデアを実行するところまでは行かず心残りもあった。地域の人と一緒に活動できてうれしい」と話した。参加した町内の６年生児童は「海にいっぱいゴミが落ちていると思った。ゴミをなるべく出さないようにしたい」と話した。

　完成したゴミポストは町役場など町内の公共施設に設置して町民に環境問題などを啓発する。