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室蘭民報

平和都市宣言、永遠に 終戦79年、碑建立1年【室蘭】

「戦争忘れぬ」室蘭の誓い

モニュメント「いのりのかたち」の前であいさつする大谷共同代表

 室蘭市平和都市宣言の碑が、輪西公園(室蘭市輪西町)に建立されてから15日で1年となった。今年は市の平和都市宣言制定から四半世紀の節目を迎えた。世界情勢が不安定な中、室蘭から恒久平和が続くよう祈る人たちがいる。

 「戦争のない平和を願い 明るく住みよい やすらぎのある生活を守るため 平和都市を宣言します」

 暑い日差しが降り注いだ15日午後の輪西公園。建立1周年を記念した集いが開かれ、参加者約50人が室蘭市の平和都市宣言を唱和。不戦と平和への思いを新たにした。

 室蘭では第2次世界大戦末期の1945年7月14日の空襲、15日の艦砲射撃で市民ら525人が犠牲になった。「平和で幸せな未来を子どもたちに引き継ごう」と記念碑建立の声が高まり、2021年に室蘭憲法九条の碑をつくる会(富盛保枝・大谷ゆかり共同代表。平和のかけはしプロジェクトに名称変更)が発足した。

 碑の名称は「いのりのかたち」。コンクリート製の台座の上に取り付けられた、鉄板4枚を組み合わせたオブジェは、折り鶴のように見える。制作者で地元の彫刻家・坂本正太郎さん(44)は、長崎の原爆投下と同じ8月9日が誕生日。「毎年、朝起きて、サイレンが鳴り、長崎に思いを寄せる。戦争があったことを忘れずにいることが大事」と話す。

 碑が立つ公園は、市民会館や商業施設に近く、地域住民憩いの場所。富盛共同代表は「この1年、平和は市民一人一人がつくり上げてきた。平和教育の一環として、学校の授業でも活用してもらいたい」と願う。

 大谷共同代表も「戦後79年、日本が平和であったのは憲法9条があったから。100年とその先も続くために、戦争ではなく平和を通して解決していくべき」と訴える。

 会場の一角で縦1メートル、横4メートルの横断幕を掲げる姿があった。市民団体「1000PEACE」代表・髙橋伸枝さん。横断幕には、ハートマークをくわえた鳥が縫い付けられている。ハートに平和を願う人の名前やイニシャルなどを記すプロジェクト。まだ数羽分だが、最終的には千羽分を飾る計画だ。

 戦時中、自身の母は中島町に暮らしていたが戦火は逃れたという。「戦争している国に友人がいる。とてもつらい」と声を震わせながら「アートによる平和の意思表示を進めたい」と語った。

アートによる平和の意思表示を行う髙橋さん。横断幕に千羽分の鳥を飾る計画だ

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