島代表（左端）や大泉市長（左から２人目）とともに交流を楽しむ参加者

　誰一人排除せず多様な立場の人が共生する社会を目指す「インクルージョン」を、函館市電の超低床型車両「らっくる号」で体感する乗車体験会が１１日、市内で行われた。任意団体「インクルージョン未来推進機構」（島信一朗代表）が、１０月に開催を予定している啓発イベントのＰＲを兼ねて企画。同機構と関わりのある団体の関係者や子どもたち約４０人が参加した。

　同車両を貸し切り運行し、駒場車庫前を発着。函館どつく前、谷地頭前を経由するコースで実施した。車内にはギャラリーフォトコネクト（柏木町）で開催した「インクルーシブアート展」（８～１３日）の作品の一部を展示した。参加者は点字用紙で作った飾り物や子どもたちが創作した絵画作品、障害のある子も一緒に遊べるインクルーシブ遊具のパネル写真を見ながら交流を楽しんだ。

　途中、大泉潤函館市長が乗車するサプライズ企画もあり、あいさつで「函館をインクルージョンを体現できるまちにしていきたい」と述べた。

　サポートで参加した道教育大函館校２年の伊藤子龍さん（２０）と紺野章太さん（２０）は「子どもたちがオープンに接してくれた。みんなが笑顔になることが大事だと実感した」と話していた。