室蘭市内で小学生を対象とした一日市長体験と、水族館の一日飼育員係体験が行われ、子どもたちは公務に同行して公共施設や庁内を回ったり、海獣の飼育や施設の清掃を通し仕事の大変さを学んだ。

「忙しい」公務体験　一日市長

「西いぶりエコファクトリー」の施設見学を行う一日市長の３人

　市政への理解と関心を深めてもらうための一日市長体験は１日、行われ、市内の小学６年生３人が公共施設見学や市長の仕事を間近で見学した。

　旭ヶ丘小６年の菅原彩乃さんと寺本朱里さん、高本花さんの３人が体験。辞令を交付された後３人は、白鳥大橋主塔登頂クルーズで大橋や、１０月運用開始の新中間処理施設「西いぶりエコファクトリー」を訪れた。

　試験運転中で一般公開されていない同ファクトリーでは、ごみ搬入のプラットホームや見学ホールなどをいち早く見て回った。３人は「建設にはどのくらいお金がかかりましたが」「煙突の色はなぜ緑色なのですか」などと質問していた。

　市役所に戻った一行は、庁内を回った後に記者会見に臨んだ。菅原さんは「市長はとても忙しそうだと感じた。新ごみ処理施設は発電もできてすごいと思う」、寺本さんは「普段は上れない白鳥大橋の主塔に上がり楽しかった」、高本さんは「大橋主塔からの景色は、人工と自然のものが混ざり合っていて、まちの宝なんだと思った」と感想を話した。

こだわり「餌」やり　一日飼育員

アザラシの餌やりを体験する子どもたち

　夏休み恒例の一日飼育係体験学習は２日、室蘭市祝津町の室蘭民報みんなの水族館で行われた。参加した子どもたちは、餌やりやプール清掃などを通し、水族館で働く人の業務を体験した。

　室蘭と伊達市内の小学生９人が参加。初めにペンギンやアザラシのプールをデッキブラシで清掃して汗を流した。ペンギンの行進では、ペンギンが歩いたり障害物を越える様子を後ろや横から見守った。

　続いてアザラシの餌やりに挑戦。最初は恐る恐るだった子どもたちも、水面や床をたたいて餌をねだる姿に「かわいい」と喜び、アザラシが餌をくわえると「食べた食べた」とすっかり慣れていた。午後からはコイが泳ぐ池の清掃を行うなど、一日を通し飼育係の業務を丁寧にこなした。

　昨年に続き参加した伊達市東小５年の及川柊真さん（１０）は「生き物が毎日快適に過ごせるよう、飼育係の人たちが頑張ってることが分かった」と笑顔で話した。

　３日は、大人向けの一日飼育係体験が行われる。