長岡さん（右）から「越中おわら節」を学ぶ参加者

　富山県出身で日本民謡協会師範教授資格を持つ民謡プロ歌手、長岡すみ子さんが６月３０日、「越中おわら節」の講習会を釧路市生涯学習センターで開いた。

　長岡さんと釧路民謡との交流は、市民有志による「釧路おわら同好会」（豊橋眞成代表）の設立時に、講師として長岡さんが来釧した２０２０年にさかのぼる。２２年７月には、釧路市で「富山・釧根文化交流民謡まつり」が開かれ、釧根地方とゆかりある富山の人たちが来釧し、伝統文化の「日本民謡・民舞」を通して両地方の人的交流が広がった。

　急きょ決まった「越中おわら節」の民謡・民舞講習会は、長岡さんの道東旅行スケジュールに合わせて設定された。参加者のほとんどが「越中おわら節」を歌うのは初めてで、長岡さんが基本の７拍子を中心に指導。民舞の指導は、日舞若柳流の若柳吉澄奈師匠が担当し、１０月に初開催する「民謡民舞まつり」で披露するため、新民舞踊・樋口希納美会から若手の踊り手が多数参加し、若柳師匠の指導を受けた。

　長岡さんは「釧路と縁をいただいてこうして再会できて、若い人もいっぱい参加してくれてうれしく思います」。講習会を企画した豊橋代表は「長岡さんは力のある先生。越中おわら節は踊りも歌も難しいので、ご旅行の合間に私たちのため指導してくださって、貴重な時間を過ごさせてもらった」と話していた。