落札総額289億円 4年連続最高を更新 セレクトセール活況で幕 苫小牧
日本競走馬協会が主催する国内最大のサラブレッド競り市「セレクトセール」は9日、苫小牧市美沢のノーザンホースパークで当歳(0歳)馬の競りを行い、閉幕した。2日間合計で455頭が取引され、落札総額は4年連続で歴代最高を更新する289億1800万円。同協会の吉田照哉会長代行は「競馬が魅力的ということに尽きる」と笑顔で総括した。
同セールは27年目で、価格は税抜き。2日間の落札総額は、過去最高だった前年と比べて2・7%(7億7300万円)増。今年は1歳馬、当歳馬計472頭を上場し、落札率は前年比0・4ポイント増の96・4%だった。1億円超えの取引は、1歳、当歳が各32頭の計64頭で、史上最多だった前年を1頭上回った。
このうち9日は当歳馬の競りを行った。上場239頭のうち取引は231頭で、落札率は前年比1・9ポイント増の96・7%。落札額は144億2100万円で2・4%減だが、当歳馬としては2年連続で140億円超え。最高値はキタサンブラック産駒の牡馬「セリエンホルデの2024」の4億1000万円だった。
吉田会長代行は競り終了後の総括インタビューで「考えられないぐらい」と結果を喜び、「競られる方がとても活発で、競馬を取り巻く環境は恵まれている」と感謝。セール出身馬の活躍や人気ゲーム「ウマ娘」の影響に触れて「『馬推し』が増えている」と指摘した上、同セールについて「日本の最高峰の馬を提供する場。いつまでも馬が高くなることはあり得ないと思うが、よほどのことがない限り値段が崩れることもない」と強調した。
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