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苫小牧民報

夏ホッキ漁スタート 初日は4.6㌧水揚げ 苫小牧沿岸

水揚げ日本一を誇る苫小牧漁業協同組合(伊藤信孝組合長)のホッキ漁は2日、今季の夏漁が苫小牧沿岸で始まった。初日は漁船11隻で約4・6トンを水揚げし、卸売価格は1キロ当たり1401~719円の高値で取引。今季はホッキ貝の順調な資源回復を背景に、漁獲枠は夏、冬合わせて924トンに設定している。

ホッキいっぱいの重たい箱を荷揚げする漁業者=2日午前6時半ごろ、苫小牧港・西港漁港区

 今季は漁業者77人が操業予定で、漁業者1人当たりの漁獲枠は前季比1トン増の12トン。総枠は前季の当初計画枠(891トン)と比べて33トン増。前季は他魚介類の漁との兼ね合いなどで漁獲量実績は778トンだったが、今季はさらなる増加が期待できる。

 解禁初日の1日はしけで操業を見送り、2日朝に夏漁がスタートした。午前3時に漁船11隻が苫小牧港・西港漁港区を出港し、同4時から主に東部海域の勇払沖で漁を展開。この日は未明にフェリーが西港区の港口付近で座礁したが、ホッキ貝の漁場ではなく漁船の航行にも影響はなかった。

 同5時半ごろから漁船が続々と漁港に戻り、漁業者らがホッキを詰めた箱を威勢良く荷揚げ。幸栄丸の船長、中出正一さん(56)は「きょうは波も穏やか。貝も増えている印象」と箱いっぱいの黒光りするホッキに笑顔を見せた。

 同漁協は今年も貝毒検査を毎週実施し、安全・安心なホッキ貝を市場に供給する。6月27日の事前調査で規制値を下回ったことを確認しており、夏ホッキ部会長の工藤政吉さん(63)は「例年通り」と強調。「殻も大きく、身も甘い。フライや刺し身にして食べてほしい」と話していた。

 苫小牧漁協のホッキ漁は、9センチ以上の大ぶりな貝のみを取るなど徹底した資源管理で、市町村別漁獲量で23年連続日本一を継続中。5・6月は産卵期で休漁した上、7~11月に夏漁、12~翌4月に冬漁を展開している。

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