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室蘭民報

室蘭市・広域連合・日鉄エンジニアリング、ごみ発電協定結ぶ 道内初、10月事業開始【室蘭】

脱炭素/地産地消/施設供給

「ごみ発電電力の地産地消を機軸とした地域脱炭素の推進」に関する連携協定を結んだ青山市長と石倭代表取締役社長(右)

 室蘭市と西いぶり広域連合、日鉄エンジニアリング(東京)は28日、ごみ発電電力の地産池消を機軸とした地域脱炭素の推進に関する連携協定を締結した。10月に運用開始となる西いぶり広域連合の新中間処理施設「西いぶりエコファクトリー」で、ごみ処理の余熱により発電した電力を日鉄エンジニアリングが買い取り、室蘭市内の公共施設に活用する地産地消事業を開始する。同事業を行うのは道内初となる。実証期間は3年間。

 日鉄エンジニアリングは新施設の建設工事JVの代表企業であり、運営・維持管理を行う。ゼロカーボンシティ宣言を表明している室蘭市は、地域脱炭素の推進、2050年までに二酸化炭素(CO2)排出量の実質ゼロを目指している。

 同事業は「西いぶりエコファクトリー」でごみ処理に伴う焼却熱での発電電力を日鉄エンジニアリングが買い取り、発電と供給の電力量の調整・最適化を図る。この電力で市内小中学校やDENZAI環境科学館・室蘭市立図書館、FKホールディングスきらんなど計33カ所の公共施設の電力を賄う。

 ごみ発電電力は、副次的に発生する焼却熱の活用で、発電に伴うCO2排出はゼロと国によって整理され、クリーンな電力を公共施設で活用することで、道内一般家庭770~780世帯分に当たる約3300トンのCO2排出を削減することができる。

 環境面だけではなく、地域のごみを燃料資源として活用するため、海外の化学燃料価格の上昇下落に左右されづらく、電気料金の長期的な安定化に貢献するメリットもある。

 同施設では年間で1600万キロワット時の発電量を見込んでおり、同施設を稼働するための電力は半分ほど。市内に供給される電力は860万キロワット時、そのうち610万キロワット時を公共施設に供給する。公共施設の電気料金は年間で約1千万円削減できるという。

 締結式は室蘭市役所で開かれ、青山剛市長と日鉄エンジニアリングの石倭行人代表取締役社長らが出席。青山市長は「市民のみなさんにとっても環境の学びの一つのきっかけとなれば」と話し、石倭代表取締役社長は「室蘭市が目指す2050年ゼロカーボン社会の実現に向けて少しでもお役に立てたら」と述べた。

 日鉄エンジニアリングのごみ発電電力地産地消事業は関東を中心とした自治体と行っており、室蘭市は自治体で10番目となる。

 「西いぶりエコファクトリー」は現在ごみ処理を行っているメルトタワー21(石川町)の老朽化に伴い、同敷地内で建設し22年3月に着工した。構造規模は、鉄骨鉄筋コンクリート造り地上5階建てで、延べ床面積は約1万800平方メートル。建設費は約228億円。

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