伝統のベーコンがフードセレクションでグランプリ カール・レイモン【函館】
食の専門家による食品・食材の認定制度「ジャパン・フード・セレクション」(日本フードアナリスト協会主催)で函館市鈴蘭丘町の日本ハム北海道ファクトリー函館カール・レイモン工場のベーコンが第75回グランプリを受賞した。創業当初から製造する伝統の味が評価を受け、岸部慶隆営業課長は「こだわりや信念を崩さず、これからもつないでいきたい」と意気込む。
同工場はドイツ人のマイスター、カール・ワイデル・レイモン氏が1925年に創業した「函館カール・レイモン」が前身。ベーコン、ハム、ソーセージなどを製造、販売する。
ロングセラー商品のベーコンは「余計な添加物を使わない」というレイモン氏の信念を受け継ぎ、調味料は塩、砂糖、風味付けの発色剤のみ。道産豚バラ肉を1週間塩漬けし、5~6時間かけてじっくりと燻製する創業当初から製法を今も守り続けている。
ジャパン・フード・セレクションには初出品で初の受賞。岸部課長は「評価をいただき、これまでやり続けてきたことが正しかったと実感した」と笑みを浮かべる。
ベーコンなどの商品は贈答品として定着し、新型コロナウイルス禍ではECサイトによる取り寄せ需要も増加した。工場併設の直売所では毎週土曜午前9時~10時、規格外のソーセージやベーコンを販売する「モーニングセール」を実施している。今月下旬には直営店での感謝フェアも予定。岸部課長は「函館や道南の市民にも日常的に味わってもらいたい。求められるものが常に変わっていく中、期待に即した商品づくりをしていきたい」と話している。
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