苫小牧の岡部さん、北海道交通安全母の会会長に
北海道交通安全母の会の会長に、苫小牧市交通安全母の会連合会会長の岡部温子さん(65)=川沿町=が選任された。約30年前、長男の小学校入学をきっかけに「子どもの安全を守りたい」と活動を開始。悲惨な事故の撲滅を願い、今も街頭に立つ。新たな重責を託され「母の会のスローガン『交通安全は家庭から』を(全道に)浸透させたい」と力を込める。
5月29日に札幌市内で開かれた道交通安全母の会総会で、5代目会長に就任した。同会は1978年に発足し、現在は空知、石狩、後志、胆振、日高、桧山、上川、宗谷の8管内計16団体で構成。会員数は約900人に上る。
苫小牧から会長が選出されるのは初めて。任期は2年間。
92年から川沿町交通安全母の会で活動し、95年に同会の会長となった。その後、市交通安全母の会連合会で常任理事や副会長を歴任し、2021年から会長を担っている。
2人の息子が社会人となった今も、母の会活動を続けるのには理由がある。活動を始めて5年ほどたった頃、近所で車を走らせていた時、急に飛び出してきた何台もの自転車の中に長男の姿を見つけ、はっとしたことがあった。「当時、長男は小学校高学年。子どもを守りたくても成長するにつれ、親の目が届く範囲は限られると感じた。だからこそ皆で見守り、注意していく意識を地域でつくることが安全、安心につながる」との思いを強くしたという。
同連合会は季別の交通安全運動に協力しているほか、毎年6月25日を「無事故の日」と定め、独自の啓発活動を展開。今年も同日午前10時から、マックスバリュ日新店前とコープさっぽろステイ店前の2カ所で会員が手分けし、夜光反射材などを配る予定だ。
北海道交通安全母の会の会長として、岡部さんは「役員の高齢化が進み全道的に団体数が減る中、何とか増やす方法を考えたい」と強調。「各地の活動を聞く機会も増えると思うので、苫小牧の活動の参考にできるものは積極的に取り入れていきたい」と意気込んでいる。
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