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日高報知新聞

平取町 アイヌの文化を学ぶ 米国の大学教授や 大学院生ら ワーキングツアー【平取】

沙流川歴史館でチャシ発掘調査の説明を聞く参加者たち

【平取】日本研究協会(JSA)を構成する全米各地の大学で日本研究や教育を担当する大学院生や教授ら19人のワーキングツアーが、5月31日~6月3日まで平取町を訪れアイヌ民族の文化を学んだ。

 ハワイ大アジア研究学科のLonny Carlile(ロニー・カーライル)教授を仲介者に、町アイヌ施策推進課とアイヌ文化振興公社が受け入れた。北大観光学高等研究センターと同アイヌ・先住民族センターが協力。

 一行は、2日間胆振管内白老町に滞在しアイヌ文化を学び、31日から平取町を訪れ体験活動を通してさらにアイヌ文化への理解を深めた。

 1日目は、アイヌ博物館、沙流川歴史館、民族舞踊体験、工芸体験学習、萱野資料館見学。夕方には「歓迎の集い」が行われ、遠藤桂一町長、木村英彦平取アイヌ協会会長、町アイヌ施策推進課職員、アイヌ文化振興社職員、オンラインで北大観光学高等研究センターの岡田真弓准教授ら30人が参加。JSAメンバーは各大学で行っている「日本研究」「民族」「社会学」「アイヌ民族との関わり」などについてそれぞれ語った。

 2日目は、町内芽生にあるノカピライウォロ・ビジターセンター、すずらん群生地、標本園の見学、額平川の環境・景観について、二風谷ダム管理署周囲景観(沙流川流域IWOR構想とエコ・ミュージアム構想)、懇談の集い。

 3日目は、IWOR体験ツアー(アベツ沢筋国有林野)、21世紀・アイヌ文化伝承の森事業について学んだ。懇談の集いでは、全体を振り返り文化環境や文化景観のインタープリテーション(自然、文化、歴史を分かりやすく人々に伝える)、先住民族によるヘリテージマネージメント(保存、活用、継承)。

 ハワイ大のカーライル教授は「二風谷は世界的にも知られており、アイヌ文化を復活させようと活動している。以前二風谷に学生を連れてきたことがある。米国の大学で日本研究に携わる研究者や大学院生などに参考になると思い、正確なアイヌ文化を伝える意味からも計画した。3日間の体験学習を通して米国へ帰ってからそれぞれの大学で役立ててほしい」、また、アリゾナ州パラダイスバレー短大のMichele Marion(ミシェル・マリオン)教授は「一生に一回の経験だろう。アイヌのコミュニティの人々から学ぶ貴重な機会になる。アリゾナ州はアメリカでも先住民族の多い州で、先住民族に対しての知識を持たなければならない。日本での経験は先住民族を理解するための参考になるだろう」と話した。

 コーディネーターの吉原秀喜学芸員は「アイヌ文化を正しく理解してもらう良い機会になった。町の観光に生かし経済効果を生み出せた」と話した。

 一行は、洞爺湖町で地質学、函館市で研究ゼミを行い10日間の研修を終え帰国する。

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