全力で競技を楽しんだ涌元小学校の大運動会

　【知内】今年度限りで閉校する涌元小学校（中野聡校長）の最後の大運動会が２日、同校グラウンドで開かれた。４～６年の全校児童１１人は徒競走や運命走、ソーラン踊り、鼓笛隊演奏と大活躍。地域住民の参加競技もあり、最後まで笑顔にあふれた。

　運動会のテーマは「笑顔で思い出に残る最高の運動会にしよう」。グラウンドには鮮やかな大漁旗が飾られた。中野校長は「伝統に包まれた学校の最後の運動会。１１人のパワーを合わせて最高の運動会にしてほしい」とあいさつ。児童会長の松崎ひよりさんは「笑顔で終われるよう全力で走りきりましょう」と呼び掛けた。

　個人、団体のさまざまな競技が続き、笑いや拍手が送られた。全校ソーラン節では児童が息を合わせた演舞を披露。同校卒業生や保護者らも混じって踊り、会場を楽しませた。一般参加の競技では西山和夫町長や谷口康之町議会議長、堂下則昭教育長らも汗を流した。涌元町内会の元会長で町社会福祉協議会会長の藤谷利弘さん（８４）は「児童が多い頃には桟敷席をつくったこともあった。地域参加は伝統。楽しんでいる」と話していた。

　児童を代表して優勝旗を受け取った６年生の藤谷華音さん（１１）は「地域の皆さんと楽しく終わることできた。悔いがないように全力を出し切れました。みんながけがなく終われたのがうれしい」と笑顔を見せていた。