青函観光の現状と課題を共有 みらい会議【函館】
「第4回青函みらい会議」(函館・青森財務事務所主催)がこのほどオンラインで開かれた。活況を呈する観光業と題して、自治体や企業などの関係者がコロナ禍で生じた新たな課題と解決策を共有し、函館と青森地域の持続的発展を考えた。
道教育大函館校の奥平理准教授が司会、函館地域からは、高井暁函館市観光部次長、中野晋五稜郭タワー専務、青森地域からは、栗原久和MOSPA浅虫共創プラットフォーム代表、高坂幹あおもり創生パートナーズ専務の4人がパネリストとして参加。観光事業者や有識者ら約70人が耳を傾けた。
高井次長は、函館市の人口減少が続く中、2023年度の函館市内の外国人宿泊客数は、19年度比で約8割(速報値)まで回復したと説明。「クルーズ船の寄港が過去最多を超える59回を予定している」と現状を報告した。
5年後の函館観光については、観光業の活性化による効果が他産業にも経済効果を及ぼし、豊かな市民生活へとつながるとしたうえで「質の高い観光により、観光消費額を向上させ、函館市を訪れる観光客の平均宿泊数の増加を目指す」とした。
観光業の人材不足対策について中野専務は「この春から従業員の賃金を20%上げた」と明らかにしたほかボーナスも増額したと説明。「コロナをきっかけに営業時間を短縮したことで、複雑化していたシフトが簡素化された。その結果、人件費を削減できたことで賃金へ回すことができた」と、労働環境の向上や福利厚生の充実に力を入れているとした。
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