声援を受けゴールを目指し熱戦を展開した船こぎ競争

　函館市南茅部地区で海の恵みに感謝し、豊漁祈願する「第３９回南かやべひろめ舟祭り」（実行委主催）が１日、尾札部漁港で開かれた。漁師や初心者が競う「舟こぎ競争」や地場産具材を使った浜鍋が用意され、訪れた市民らが楽しんだ。

　開会式で坂田憲治実行委員長（南かやべ漁業協同組合代表理事組合長）は「ひろめ（広布）はコンブのことで、この地区の豊漁を願うイベントを楽しんでほしい」とあいさつ。メインの舟こぎ競争は６人１組で、初心者対抗戦（２００メートル）に５チーム、定置漁協協会長杯（予選４００メートル、決勝５００メートル）に１０チームなど、計３０チームが出場。風の影響でスタートから混戦となるレースもあり、集まった仲間から声援を受けてゴールを目指していた。

　特設ステージでは南茅部小児童のひろめソーランや郷土芸能が披露されたほか、甘エビやマコンブなどを使った数量限定の浜鍋、マコンブ詰め放題には列ができる人気ぶり。夜は華やかな漁火船４隻の紹介や花火が行われ、港は活気に包まれていた。

　舟こぎ競争を見物していた七飯町大中山の主婦、伊藤久恵さん（５５）は「知人が出場するので応援に来たが、華やかな漁船もあり海を感じることができた。漁師さんの舟こぎは上手だった」と話していた。