本間さんから昨年度の販売実績などを聞く生徒たち

　帯広農業高校（佐藤裕二校長）の食品科学科は今年度も、製造・加工している商品をＥＣサイトで販売する。「農業・食関連産業におけるデジタル人材育成事業」の一環で、２８日には昨年度の販売実績と今年度の活動について、サイトを運営している東洋（帯広）が同校で講話した。

　昨年度から始まったこの事業では、帯広商工会議所が橋渡し役となって同校と地域の企業を結び、地域の魅力を道内外に発信する力を学んでいる。道内の食材を販売する通販サイト「食ベレア北海道」に、生徒もアイデアを出した特設ページを開設。ハムやソーセージなど肉加工品とバターのセットと、生徒が作ったアイスクリームのセットを販売した。

　この日は東洋食ベレア事業部の本間怜奈さんが、昨年度の実績などを報告。肉加工品のセットは５０セットが完売し、アイスクリームも３０セットが売れた。どちらも半数以上が道内の購入者で、ギフト（購入者と届け先が異なる場合）よりも自分用が多かった。

　販売が好評だったことから、今年度の再販が決定。販売は夏季と冬季の２回。新たな取り組みでは、同校の商品などをＰＲするパンフレットを生徒が考案し、冬季の販売時に同梱する。

　３年生の女子生徒は「１年生の時から実習で生産から加工まで取り組んできたことが、消費者の手に届いたと実感でき、やりがいを感じている。去年は道内の購入者が多かったので、今年はもっと全国の人にアピールできる手法を考えたい」と話していた。

　すでに食ベレア北海道では商品の予約が始まっている。肉加工品の「農高！！『黒豚＆バター』セット」と「農高アイスクリームセット」はどちらも５０セット限定。サイト内では、生徒や先生が商品に込めた思いを紹介する動画も公開している。予約は６月２４日まで。７月中旬から発送する。