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室蘭民報

価値ある室工大大学院 キャンペーン開始、進学意識の醸成図る【室蘭】

学内に標語やポスターを掲示し大学院への進学機運を高める室工大の「院価値再発見キャンペーン」

 室工は大学院推しです-。室蘭工業大学(松田瑞史学長)は、学部生の大学院進学率向上を図る「院価値再発見キャンペーン2024」を始めた。ホームページに特設サイトを開設し学内に標語を掲示したり、SNSなども活用し大学院の真価を伝える活動を展開。学内での院進学の機運を高めている。

 同大によると、過去20年間で大学院入学者数は2010年度の296人(うち女子学生17人)が最高。直近5年間は20年度が238人(同26人)、21年度237人(同29人)、22年度264人(同29人)、23年度245人(同33人)、24年度242人(同28人)で推移している。

 学部生の進学率は39%ほどとなっており、同大は50%を目指している。佐藤孝紀理事・副学長は「大学院に進学すると先生や学生と関わることが多いためコミュニケーション能力が身に付き、大企業へ就職できる可能性が上がるなど学生にとってメリットしかない」と強調する。

 キャンペーンを通じ、同大は「大学院は、理工系の学びを通して高度な専門知識を身に付けるだけでなく、研究活動に伴うさまざまな経験を通じて、人として成長できる『価値』ある場所」と定義。「『本当の価値』を知った上で、進路を選択してほしい」と呼びかける。

 同大キャリア・サポート・センターは、学部生を対象に大学院進学に関するガイダンスを年に複数回開催。新たにいつでも情報を得られるよう大学院サイトを開設した。大学院進学を検討する学生に向けて、ウェブ上で大学院生にクローズアップしたインタビュー動画を作成したほか、興味を高める情報をSNSを活用して配信する方針。

 キャンパス内では、廊下やトイレなど、学部生が目に触れる場所に「室工の研究ってひと味違う」「いろんな景色をみたいなら?大学院に行こう!」「その授業、もっと研究しちゃう?」などと、進学を意識するきっかけづくりとしてさまざまな標語とポスターを掲示している。花島直彦副学長は「キャッチーなコメントが学内のあちこちに張り出されている。学生たちに見てもらい、意識を変えてもらえたら」と話す。

 佐藤副学長は「大学では授業料免除などのサポート制度も用意している。進学率50%ビヨンドを目指し、学生や保護者に大学院への進学を意識づける活動をしていく」と意気込んでいる。

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