幻想的な演出 観客魅了 阿寒湖アイヌシアター・イコロで「満月のリムセ」上演開始【釧路市】
釧路市阿寒町阿寒湖温泉の阿寒湖アイヌシアター・イコロで、新演目「満月のリムセ」の上演が始まっている。4日に行われた公演では観光客ら30人が鑑賞。踊りと音楽、映像を融合させた幻想的な演出で観客を魅了した。
同演目は、アイヌ民族の精神で、地球上の生き物は役割を持ち、互いに支え合って生きているとする「ウレシパモシリ(育て合う大地)」をテーマに制作。キタキツネの神(カムイ)である「イレンカ」が地上に降り立ち、アイヌの人々と交流する姿を描いている。
舞台は俳優の宇梶剛士さんのナレーションで進行。劇中ではお盆を投げ合う娯楽舞踊「ヘクリサラリ」や弓の舞「ク・リムセ」が披露されるほか、音楽に合わせて、やんちゃな「イレンカ」が劇場を縦横無尽に駆け回り、観客を楽しませた。
阿寒アイヌ工芸協同組合の西田正雄代表理事は、自らも出演する舞台を「いろんな古式舞踊が見ることができ、阿寒湖畔のアイヌ文化の一端に触れられる。ストーリーも分かりやすいので、ぜひ見てもらいたい」とアピールしている。
入場料は大人2200円、小学生700円。上映時間は約30分で、10月31日まで午後3時から毎日上演される。
なお、同シアターでは午前11時、午後1時30分、同8時から、それぞれアイヌ古式舞踊の公演があるほか、同9時からは阿寒ユーカラ「ロストカムイ」が上演される。
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