オープンしたギャラリーで始まった国松さんの個展

　国内でも珍しいビール醸造所に併設するアートギャラリー「ブリューギャラリー」が、白老町大町にオープンした。醸造所の「オールドグレイブリュワリー」は初夏までに稼働させたい考えで、ギャラリーを先行して開放した。

　鉄筋コンクリート平屋建てで、ギャラリーの専有面積は２１０平方メートルで展示スペースの延べ床面積は１４０平方メートル。醸造所で造ったビールやおつまみを提供するタップルーム（夏にオープン予定）をはじめ、道内ゆかりの作家の工芸品などを扱うショップを備える予定。

　初の個展として、白老町の旧飛生小（飛生アートコミュニティ）を拠点に活動するアーティスト、国松希根太さんの個展を６月２日まで開催している。入場無料。

　白老の風景や地元の木材や土などを使った立体、平面作品など１７点を展示。虎杖浜の海にぽつんと岩がある風景や噴火してできた倶多楽湖のカルデラをイメージした作品が並んでいる。

　国松さんは「生活の一部としてギャラリーを訪れることが日常的になってほしい。その最初のきっかけになれば」と話した。

　今後は月単位で個展や企画展を開催する予定。

　菊地辰徳代表は、白老は飛生アートコミュニティなど芸術活動が盛んな地域とし、「上質なアートに触れることができる場所をこのまちにつくりたいと考えた。アートが日常生活の一部となって、触れることの豊かさが、まちの新たな風景を生み出し根付くことを目指している」と気軽な来館を呼びかける。

　ギャラリーの開設時間は木－日曜日の午前１１時～午後５時。