旧宣教師館の庭で咲き誇るクロッカスとフクジュソウ

　函館市杉並町の遺愛女子中学高校敷地内にある国の重要文化財、旧宣教師館（通称ホワイトハウス）周辺で、今年も紫、白のクロッカスが群がり咲き、学園に春を告げている。白いスノードロップ、黄色のフクジュソウも花開いている。

　クロッカスは１９５０年に米国の宣教師が植えたものが長い間に数を増やしたものだといい、今では白亜の建物を取り囲むように群生。旧宣教師館は、ともに重文指定されている本館（１９０７年竣工）と同時期の完成で、１２０年近い歴史を刻んでいる。

　せたな町の公務員、河原泰平さん（５１）は、長女の音羽さん（１５）が今春、同校に入学。「全国各地で花の写真を撮っているが、遺愛のクロッカスは知らなかった。雰囲気のある建物と、花の取り合わせが素晴らしい」とカメラを向け、「娘が家を離れるのは寂しいが、この素敵な学び舎でどのように成長していくか楽しみです」と話していた。

　見学は平日の午前９時から午後３時ごろまで。入構の際は、校門の守衛に声を掛ける。