野付半島ネイチャーセンター 138種紹介の野鳥図鑑発刊【別海】
【別海】野付半島ネイチャーセンター(町野付63)はこのほど、道立公園でラムサール条約登録湿地にも指定されている野付半島の野鳥138種を紹介した「野付半島野鳥図鑑」を発刊した。野鳥の観察スポット(探鳥地)10カ所も掲載され、同センターでは「野付半島に野鳥観察でよく訪れる人だけではなく、これから野鳥観察に挑戦したい人にもお薦めの一冊」と話している。
同図鑑はA5変型判で全96㌻。北海道の自然を伝える写真雑誌「faura」42号(2013年12月発行)に野付半島の代表的な野鳥を紹介するコーナーとしてに「コミミズク」が紹介され、それ以後65号の「アリスイ」まで27回にわたり掲載された連載企画を追加・再編集した。野鳥の撮影を藤井薫センター長(64)、探鳥地のイラストを専門員の坂口つくしさん(27)が担った。
野鳥は冬鳥、夏鳥、旅鳥、留鳥(年中観察できる鳥)、貴重な鳥に分類し、画像とともに体の特徴や鳴き声といった生態も説明。冬鳥はユキホオジロなど43種、夏鳥はアカアシシギなど29種、旅鳥はコクガンなど38種、留鳥はオジロワシなど16種、まれに飛来するハクトウワシなど貴重な鳥12種を紹介している。
また、野鳥の観察に適した時期や観察ポイントなどをイラストを交えて説明した「野付の探鳥地」では、コクガンやユキホオジロと共に「野付半島先端の砂州」、コミミズクやハイイロチュウヒと「茶志骨川河口」などを載せている。10カ所それぞれには「守ってほしいこと」として、許可がなくては入れない場所や漁業者への配慮、むやみに植生に立ち入らないこと、駐車場所なども記している。
坂口さんは「野付半島が今後も生き物たちにとって過ごしやすい場所であるためにはどうしたらよいのか。この図鑑が少しでもその道しるべのような存在になれば幸いです」と語る。
価格は1980円(税込み)。同センター売店や道内主要書店などで販売している。問い合わせは同センター0153(82)1270へ。
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