【長野】小学生アイスホッケーの釧路選抜が２９日、軽井沢町の軽井沢風越公園アイスアリーナで行われた、第１９回風越カップ全日本少年大会の決勝で、帯広選抜を３─１で下し、２０１４年以来１０年ぶり５度目の優勝を飾った。今季の釧路勢は中学、高校、社会人、プロ含め、日本一を逃していたため、唯一のビッグタイトル獲得となった。

　大会には道内各地区や都府県の選抜・合同の１６チームが参戦。大会３日目の２８日までは４グループに分かれた予選リーグを実施し、各ブロック首位のチームが最終日に行われる決勝トーナメントに駒を進めた。

　釧路選抜はＧＫ２人、ＤＦ６人、ＦＷ９人の全１７人で構成。うち１４人が６年生と、経験豊富な陣容で挑んだ。予選リーグ・Ｂグループでは、初戦の大阪府選抜に１０─１、続く九州沖縄選抜にも２２─０で快勝、最終戦の栃木選抜には１─０で競り勝った。決勝トーナメント１回戦（準決勝）の東京選抜戦では先制を許したものの、第２ピリオドから猛攻を浴びせ７─１で快勝した。

　決勝は帯広選抜と対戦。日本一を懸けた一戦の第１ピリオドでは、ＦＷ中島谷遙選手（清明６年）とＦＷ山口大智選手（鳥取西５年）のゴールで２点を奪取。第２ピリオドに１失点して詰め寄られたが、第３ピリオド開始早々の４４秒、またも中島谷選手がパックを沈めて点差を拡大。そのまま逃げ切り、３─１で栄冠を手にした。

　決勝で２ゴールを挙げた中島谷選手は、主将として大会に臨み、プレー面だけでなく、ベンチで人一倍声を出し、チームをけん引した。「決勝は厳しい戦いになったけど、みんな焦ることなく、冷静にプレーできていた。優勝できてうれしい」と笑顔で話した。

　大会前はインフルエンザなどの影響で全員がそろわず、チームプレーの練習ができなかったという。苦戦を強いられていた中でも最高の結果を残した。寺島浩監督は「初戦から、なかなか自分たちのホッケーができず苦しい戦いだったが、決勝トーナメントに入ってからコミュニケーションもうまく取れていった」と回顧。「トップリーグのチームがなくなったり、（今季は）中学も高校もタイトルを取れていないので『優勝して釧路を元気づけよう』と話してスタートした。本当にうれしいし、よく頑張ってくれた」と４日間戦い抜いた選手たちをたたえた。

　釧路選抜のメンバーは次の通り（敬称略）。

　▽ＧＫ久保悠真（昭和６年）、高島蒼介（鳥取６年）

　▽ＤＦ北原一輝（釧路町富原６年）、藤田琉聖（鶴野６年）、村山伊月（共栄６年）、岩井陽大（鳥取６年）、鈴木玖音（青葉６年）、佐々木萌衣（昭和５年）

　▽ＦＷ中島谷遙（清明６年）、小林叶夢（鳥取西６年）、関口大志（共栄６年）、佐藤羽琉（同６年）、鈴木健吾（鳥取６年）、齊藤成嘉（同６年）、鴨田晃成（昭和６年）、篠原快瑠（鳥取５年）、山口大智（鳥取西５年）

１０年ぶり５度目の優勝を成し遂げた釧路選抜（Ｂｒｅａｋａｗａｙ提供）