ポ市から届いた動画に見入る児童

　【網走】市の姉妹都市、カナダ・ポートアルバーニ市の子どもたちからこのほど、網走南小５年生に動画が届いた。姉妹都市と交流しようと今年２月、児童が網走を紹介する動画を作り、送ったものへの返答で、児童は「返事が来た！」と感激するとともに、お礼の動画を作成。近く先方に送るという。

　届いた動画は、約２分のもの。「網走のみなさん、こんにちは！」と日本語でのあいさつに始まり、数人ずつが南小から送った動画の感想などを英語で語っている。

　さっそく動画を見た児童は、英語の内容がほとんど分からないものの「フラワーっていった？」など、ところどころに分かる単語もあり、みな大喜び。

　同小の東正輝教諭に教わりながら、内容を少しずつ確認。「網走では、どんな花を育てていますか」「海にどのくらい近いのですか」「アイスホッケーはしていますか」「どんなゲームが人気ですか」の４つの質問があることを確かめた。

　動画はポ市の何を紹介し、網走の何が知りたいのか分かった児童は、さっそくタブレットを使って検索。カナダの伝統的なパン「バノック」や「ワシントン山」などはすぐに検索で表示され「おいしそう」「こんな山があるんだ」と興味津々。

　一方、ポ市にあるという「チャイナ・クリーク・パーク」などはなかなか見つからず、全く違うものが表示されることも。普通の公園の写真が表示され「てんとらんどの遊具みたい」と、四苦八苦しながら調べていた。

　児童が最も盛り上がったのが、ポ市の子どもたちからオンラインゲーム「フォートナイト」の名前が出た時。「えっ、フォートナイトやってるの？」「自分たちとおんなじじゃん！」と、みな驚くことしきり。意外な共通点に、ポ市の子どもたちが身近な存在に感じたようだ。

　調べ終えた児童は、４つのグループに分かれると、それぞれ質問の解答文を作り、英語に訳した後、ポ市の子どもたちに教えるための動画を撮影。近く、網走・ポートアルバーニ姉妹都市交流協会を通じて再びポ市の子どもたちに送られる。

　同小とポ市との交流は２０２２年、網走の産業を調べていた当時の５年生が、姉妹都市の産業も調べてみようとなり、網走・ポートアルバーニ姉妹都市交流協会に相談したのがきっかけ。ポ市のアルバーニ小に、01年の姉妹都市交流15周年で来網した人が教諭をしていたことから動画交流を快諾してもらい、始まったという。

　昨年は、ポートアルバーニ市姉妹都市交流協会のデイブ・グラント理事と妻のドリーンさん、ウィル・スローン理事の３人とオンラインで交流。「皆さんの英語はとても素晴らしい」とほめられたりと、さまざまなかたちでの交流が続いている。