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網走タイムズ

網走っ子が朗読劇に挑戦 ガザを思い、平和を語る 網走と札幌でチャリティー公演

ガザを思い、朗読劇の稽古に励む網走の子どもたち

 【網走】市内の子どもたちがパレスチナ自治区ガザ地区で暮らす人々や平和について考え、思いを語るチャリティー朗読劇「想像力の届く果てまで」が21日に市内のモヨロ貝塚館で、23―24日に札幌市こども劇場やまびこ座で開かれる。

 朗読劇に挑むのは、網小と南小の6年生で、今春、卒業する3人の少女。市内を活動拠点に、青少年の育成事業に取り組むNPO「じっとく」で活動している。

 じっとくは「子どもの探検と対話の支援」をモットーに、網走の自然の中での野外活動のほか「ラジオしょうねん団」を結成し、FMあばしりで毎月最終土曜にレギュラー出演している。

 3人の少女は、じっとくの中心的な人物で、網走南高卒の講談師・神田山陽さんと一緒に、網走の風土や人と触れ合い、豊かな人間性を育んでいる。

 ガザへの思いのきっかけは、イスラエル・ガザの軍事衝突が再燃する前の昨年3月、じっとくの活動として「地中海西岸のガザとオホーツク東岸の子どもたち同士で文通しよう」という国際交流の取り組みを始めたこと。

 ガザ地区の人々と交流がある京都大学名誉教授、早稲田大学文学学術院文化構想学部教授で、日本のアラブ文学者、思想学者の岡真理さんに協力を依頼し、活動を開始した。

 だが、網走の子どもたちがガザについて学び、思いをはせ「手紙を出そうか。ビデオレターがいいんじゃない」などと交流の準備をしている中の10月7日、紛争が再燃し、激しい戦闘状態となった。

 同じ年代の子どもたちが、次々と命を失う軍事衝突を知り、子どもたちはショックを受けたが、じっとくのメンバーらは子どもたちと一緒に「この思いを朗読劇にして、多くの人に伝えよう」と朗読劇の開催を企画した。

 その思いには「なぜ戦いが起きるのか」「自分と同じ年の子どもが兵士として戦争へ行くのはどうして」などの率直な疑問や「世の中が紛争、戦争を見過ごさないよう、抗わなくてはならない」という平和への思いなどがある。

 朗読劇は3人の卒業式の翌日、網走のモヨロ貝塚館で午後2時から約1時間。札幌公演は23日午後2時、午後6時からと、24日の午前11時からの3回行う。

 入場料はともに大学生・一般1千円、小中学生・高校生500円で、益金はすべてガザ地区の子どもたちに寄付する。

 じっとくは「網走の小6の女の子が世界に伝えたいメッセージを朗読劇にした。人道危機が深刻化する中、ガザの子どもたちはどんな思いでいるのか。子どもたちの思いを聞いてほしい」と広く呼び掛けている。

 問い合わせはじっとくの山崎さん(携帯090―6690―9369)へ。

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