起業家育成タッグ 室工大と日本公庫道内9支店協定【室蘭】
スタートアップ推進へ資金調達
日本政策金融公庫と室蘭工業大学(空閑良壽学長)は14日、スタートアップ(革新的なビジネスで短期成長を目指す企業)の支援を核とした連携協定を締結した。ものづくりのまち室蘭を舞台に連携し、大学発ビジネスの活性化による地域貢献を図る。同公庫がスタートアップを軸とする協定を道内の大学と締結するのは初めて。
創業向け融資でノウハウを有する同公庫と、他大学と連携した大学発ベンチャー創出などを進める室工大がタッグを組み、起業家教育や研究成果の事業化、スタートアップの資金調達などで連携する。協定は室蘭支店など道内の9支店と締結し、公庫職員による出前授業のほか、起業家育成に向けたセミナーなど共催イベントなどを想定している。
また、大規模災害発生時の業務連携に向け、室蘭支店と同大で覚書を交わした。津波や火災、感染症などで同支店(東町)の業務が困難になった場合を想定。緊急時の執務場所として大学の施設を利用する。
14日に同大で協定と覚書の締結式がそれぞれ行われた。日本公庫国民生活事業本部の中村貴修・北海道地区統括、同札幌支店の横尾和孝・中小企業事業統括、室蘭支店の嶋根吉彦支店長、空閑学長がそれぞれ署名した。
中村・北海道地区統括は「スタートアップは地域の課題解決や雇用創出につながるキープレーヤー。道内経済の活性化に期待したい」と述べた。空閑学長は「学内でベンチャーの取り組みは進んでいるが資金調達が課題。日本公庫に協力してもらうことで、課題をクリアできる。互いに連携したい」と話した。
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