平時と災害時 両方で活用 可動式住宅を導入【釧路市】
釧路市は、平時と災害時の両方に使える可動式住宅(ムービングハウス)を導入した。22日から市動物園(鈴木貴博園長)の来園者用休憩所として平時は利用し、災害時にはトレーラーで移動させ、さまざまな用途に活用する。
導入したムービングハウスは幅12㍍、奥行き2・4㍍、高さ3㍍で、延べ床面積が28・8平方㍍。室内にはエアコン1台とコンセント五つ、発光ダイオード(LED)照明を設置しており、電力は屋根に取り付けた太陽光パネルで賄う。総額約1700万円で、環境省の補助金を活用する。
平時は同動物園の中央広場に設置し、主に来園者の休憩所として利活用するほか、動物のパネル展示やパンフレット配置、イベントの情報発信などを行うほか、災害時に搬出して活用する内容の情報を掲示し、被災時対応についての理解や防災意識の向上を図る。
非常時には、ボランティアの活動支援拠点や避難所しての利用などを想定。クレーンでつり上げ、トレーラーに載せて移動させることができ、他自治体の被災時には各種防災協定に基づく応援要請に応じて貸与することも可能としている。
同ハウスについては、2021年から道東6市の中で協議が進められ、今年度は釧路市と帯広市が導入を決めた。鈴木園長は「非常時には移動することとなるが、まずは平時利用として来園者の休憩所になる。ご来園の際には、ぜひ立ち寄っていただきたい」と話している。
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