北海道ニュースリンクは北海道の参加新聞社がニュース・イベントを配信するサイトです

苫小牧民報

南極で研究再び 観測隊初の女性隊長 苫小牧東高卒・原田教授

東京大学大気海洋研究所国際・地域連携研究センターの原田尚美教授(56)は今年12月、隊長として第66次南極観測隊約80人を率いて出発する。苫小牧東高校卒で観測隊参加は3度目。1956年に第1次隊が出発して以降、初の女性隊長で、隊員のマネジメントをしながら過去にやり残した海洋生態系の物質循環研究に取り組む。

原田尚美教授

 原田教授は理学博士で、専門は生物地球化学、古海洋学。弘前大学に進学後、南極観測隊員を輩出してきた研究室のある名古屋大学大学院で博士号を取得。海洋研究開発機構を経て22年6月から、同センターで研究している。

 初めて南極を訪れたのは院生時代。史上2人目の女性隊員として1991~92年の33次隊に参加した。海洋観測研究に携わり、マリンスノーと呼ばれる粒子を集める装置を行きの南極観測船「しらせ」で設置。約2カ月後に帰りの「しらせ」で持ち帰る計画だったが、氷山にさらわれるなどしたのか無くなってしまい、サンプルを採取できなかった。

 2度目の60次隊(2018~19年)では女性初の副隊長を務めたが、この苦い思い出がよみがえり、3度目の今回こそ、隊長としての任務を果たしながら、失敗した研究に再挑戦すると決意した。他にも各研究者のテーマに合わせた観測研究を行う予定で、海水中の栄養塩や海洋生物の生息状況なども調査する。

 初めて隊長を務める原田教授は「責任は重くなるが、副隊長も経験しているので少しはやりやすいのでは」と話す。隊員同士の新たなネットワーク構築や南極の今の状況を見るのも楽しみで、「人生で最後の南極行きかな」と心を躍らせる。帰国は25年4月。「今後、北海道や苫小牧出身の研究者が増えてくれれば」と期待している。

関連記事

函館新聞

デザインの基礎を身に付けて 協議会が「学校」開講【函館】

 函館デザイン協議会(佐賀吉憲会長)は4月26日、函館市地域交流まちづくりセンターで「デザインの学校」を開講した。初日は佐賀会長が授業内容やデザインについて話し、参加者が受講中に着用する名札づく...

函館新聞

江差いにしえ夢開道で花嫁行列 総勢50人が晴れやかに行列【江差】

 【江差】花嫁行列が江差の春を彩る「春の江差いにしえ夢開道」(実行委主催)が3日、いにしえ街道(津花・姥神・中歌地区)で開かれた。人力車に乗った花嫁と、寄り添って歩く紋付きはかま姿の花婿が、沿道...

日高報知新聞

GW各地から観光客訪れる 翠明橋公園 日高山脈の湧水ファンや一休みの家族..

 GW最中の3日、浦河町上杵臼の翠明橋公園では、帯広方面から天満街道を越えて訪れたドライバーや、日高山脈から湧き出る純度の高い湧き水を求めて訪れる人らの姿が見られた。  国道236号の日高と...

日高報知新聞

家族連れなどでにぎわう 今日まで 優駿の里浦河桜まつり開幕【浦河】

 浦河観光協会が主催する「第57回優駿の里浦河桜まつり」が5月3日開幕。時折強い風が吹く肌寒いあいにくの天気にもかかわらず、町内外から家族連れなど多くの人でにぎわった。  浦河西舎地区の優駿の...

釧路新聞

音別で春見頃 キャンプ場で一斉に桜開花【釧路市】

 釧路市音別町の憩いの森キャンプ場で、桜が見頃を迎えている。  今年の桜は昨年に比べ1日遅い4月26日に開花したが、気温が高い状態が続いたことから一気に花開いている。管理人の女性によると遅咲きの...

CATEGORY記事カテゴリー

MEDIA参加新聞社

ARCHIVE月別記事リスト

RANKINGアクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス