加盟各社の技術力発信

　室蘭のものづくり企業でつくる室蘭航空宇宙産業ネットワーク「ＭＡＳ－ＮＥＴ」（マスネット）などの販路拡大支援を目的とする事業を申請していた北海道機械工業会（共同実施者・室蘭テクノセンター）が、中小企業庁の補助を受ける対象事業者として採択された。同工業会は１０月に東京都で開催される国際航空宇宙展の出展に向け、準備を進めていく。

　採択されたのは「共同・協業販路開拓支援補助金」。地域に根付いた企業を支援する地域振興等機関が中心的な役割を担い、複数の中小企業・小規模事業者の商品などの販路開拓を支援する取り組みに対し、経費の一部を補助する事業。

　航空宇宙展は１０月１６～１９日、東京ビッグサイトで開催される。国内外の航空や宇宙、防衛産業などが集まる国内最大級の展示会の一つ。一堂に会すことで日本の航空宇宙産業分野の振興を図ることを目的に、数年に一度開催している。そのほか、商談や情報交換を通じて取り組みを発信できる大きな機会としても注目を集めている。

　マスネットは今後、同工業会や同センターの支援を受けながら出展に向けた準備を進める。具体的には展示などを通して各社の技術力を発信し、航空機関連の受注拡大を目指す。

　北海道経済産業局で航空宇宙を担当する丹羽朋子参事官は、航空機分野の需要拡大が見込まれる中、「道内の中小企業にとって新たな販路開拓や需要獲得の絶好の機会」と強調する。受注拡大につながるよう「関係機関と連携して支援していきたい」と話す。