初めての全中に挑む室蘭出身の上谷選手（提供写真）

苫小牧に転居３年　集大成の大舞台へ

　室蘭市出身の上谷将広選手（苫小牧・緑陵中３年）が東京都で２５日に開幕するアイスホッケーの全国中学校体育大会（ダイドードリンコアイスアリーナほか）に出場する。レベルアップを目指して氷都に転居し３年。コロナ禍を経て立つ最初で最後の大舞台に向け「室蘭の仲間にも活躍を伝えたい」と意気込んでいる。

　室蘭・八丁平小学校で６年間を過ごした。父・直樹さん（４６）は「日本製鉄室蘭アイスホッケー部」で活躍し、母・瞳さん（同）も「室蘭アイスバーズ」で競技に親しんでいたアイスホッケー一家で育った。

　スティックを持ち始めたのは５歳の時。少年団チーム「室蘭グリズリーズ」に所属したほか、さらに腕を磨くため週２、３回のペースで苫小牧にあるクラブの練習にも参加した。

　チームの主力として活躍していたころ、大会にコロナ禍の影響があった。６年時に開催されたのは、全国につながらない小規模なもの。主将を任され、競技に対する熱も高まっていただけに「このまま終わりたくなかった」。

　レベルアップを目指したい。中学進学を機に、直樹さんの地元で競技が盛んな苫小牧に家族で移り住むことを決断。慣れ親しんだ地を離れることに寂しさもあったが「周りの友だちや指導者、先生の応援もあり気持ちよく送り出してくれた」（瞳さん）と感謝する。

　強豪ひしめく中でも決して引けを取らずにプレーする。２年時には全道大会に出場したほか、苫小牧選抜の一員として全国大会では準優勝を経験した。

　全中は３年間の集大成として立つ初めての舞台。三が日には室蘭の中嶋神社で必勝祈願を済ませた。緑陵・啓北両中合同チームのオルタネイトキャプテンを任され「得意なミドルシュートとパスでゴールを量産したい。優勝を目指す」と熱く語る。「挑戦を応援してくれた室蘭の仲間にも結果で応えたい」と力を込めた。

中学後援会が寄付呼びかけ

　緑陵中アイスホッケー部後援会（上谷直樹会長）と啓北中アイスホッケー部後援会（村山久美子会長）は、全中出場への寄付を呼びかけている。問い合わせは上谷会長、携帯電話０９０・２８１９・２８８０へ。

試合でシュートを放つ上谷選手（提供写真）