がんの薬物療法などについて話す宇佐美医師

　製鉄記念室蘭病院（前田征洋病院長）の「市民公開がんセミナー」が１１日、室蘭市知利別町の同病院であった。受講者はがんの種類や薬物療法などに理解を深めた。

　受講者はオンラインを含め約３０人。講師は同病院腫瘍内科医長で化学療法センター長宇佐美信医師が務めた。テーマは「がん薬物療法について～腫瘍内科の役割～」。

　宇佐美医師は「がんと呼ばれる悪性腫瘍は、細胞が身体の制御を無視して、勝手に周囲に広がったり、離れた場所に転移して異常に増えることで生じる病気」と説明した。

　がん治療の一つ、薬物療法は「進行がんや、術前、術後の補助化学療法、化学放射線療法、局所薬物療法の五つに分類される」と紹介した。

　薬物療法の新薬や副作用を軽減する支持療法も日進月歩で開発されているといい、「多くの治療が外来でもできるようになった」と話し、「もし、自分や家族が『がん』と診断されてしまった時には、当院に相談を」と呼びかけた。