SL冬の湿原号 乗り心地堪能
JR北海道釧路支社は12日、20日から釧網線の釧路―標茶間を1日1往復する人気観光列車「SL冬の湿原号」の試乗会を開いた。自治体や観光関係者など約50人が出席し、SLの乗り心地や魅力を改めて味わった。3月20日までの運行期間中、沿線自治体などによるさまざまなおもてなしなどが計画されている。
同SLは、1940年に製造された蒸気機関車「C11―171」号機を活用し、2000年から運用が始まった。客車は5両編成で、釧路湿原などの眺望を楽しめるタンチョウカーや、だるまストーブがあるストーブカーなどがある。乗客には沿線の商店などで特定のサービスが受けられる、上り下りそれぞれデザインが異なる乗車証明書が配られる。
試乗会は通常運行通り、午前11時5分に釧路駅を出発。途中、釧路川や釧路湿原など沿線の自然風景に関する車内放送が流れたほか、だるまストーブで乗務員がスルメをあぶると、車内には海産物の香ばしい匂いが立ち込めた。
途中、SLの点検などのため約30分塘路駅で停車。水をくみ上げる機関が不安定になっていたことが原因で、運転開始には問題ないとしている。
SLに乗車した環境省釧路地方環境事務所の岡野隆宏所長は「車内の雰囲気、車窓からの風景も、旅情を感じられてとても気持ち良かった」と話していた。
運転日は1月20、21、26~28日。2月2~12、16~18、23~25日。3月1~6、8~10、15~17、20日の35日間。ダイヤは釧路発が午前11時5分と標茶発午後2時。全席指定で、大人1人片道2970円(乗車券1290円、指定席券1680円)。
運行初日の20日は、午前10時35分から釧路駅で出発式が開かれるほか、標茶駅では観光PRブースの開設や標茶町のブランド牛「星空の黒牛」など特産品を販売する「しべちゃうまいもん発見市場」などがお目見えし、乗客を出迎える予定だ。
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