合格証書を手に胸を張る生徒

　函館商業高校（藤田和秀校長）情報処理科３年の２１人が、今年度の「基本情報技術者試験」に合格した。同校の二唐愛教諭は「今年度から出題内容が大きく変わり、対策が大変な中、よく頑張った」と生徒たちの努力をたたえている。

　経済産業省が主催し、ＩＴ企業でのソフトウェアやシステムの開発、運用に必要な知識を問う試験。２０２２年度の全国の合格率は３０％台と難関だ。従来は年２回開催だったが、今年度から毎月実施となった。同科は卒業までの合格を生徒の目標の一つとしており、３年の生徒３９人が、昨年４月から１０月に掛けＣＢＴ（コンピューターを使った試験）方式で受験に挑戦した。

　坂本愛理さん（１７）は５月の試験で一発合格。試験合格が入社の条件となるシステム開発のエスイーシー（函館）への内定を獲得し「希望の進路でうれしい」と喜ぶ。同じく５月受験で、生徒の中で最高点数の８９０点（午後試験、１０００点満点）を記録した磯貝飛々樹（ひびき）さん（１８）は「出題内容が大幅に変わるということで不安はあったが、仲間と一緒に勉強に励んで心強かった」と振り返る。

　島森月愛さん（１８）は４月の試験で不合格に。先に受かった生徒のアドバイスも参考にしながら苦手科目を重点的に勉強し、１０月試験で合格をつかんだ。「落ちたときは勉強不足を実感したが、受かって良かった」と笑顔を見せる。

　秋の試験で不合格になった生徒も、１月以降に再挑戦し、リベンジを狙う。