タカヤナギの工場を視察する北九州商工会議所機械・金属部会のメンバーら

　北九州商工会議所の鉄鋼や非金属、金属製品製造などを手がける業種で構成される機械・金属部会の会員らが１６日、室蘭市内の企業を視察した。今後、同部会会員と市内企業間での連携構築につなげていく。

　同部会は毎年、業界発展のため視察研究会として各地の企業や工場を視察している。今回は洋上風力発電や宇宙産業への取り組みを進めている室蘭市内などへの視察を決めた。視察するにあたり室蘭商工会議所が協力した。

　会員ら約２０人は、ハッチカバーやランプウェイなどの舶用大型鉄鋼製品のほか、洋上風力発電関連製品や海洋構造物などの製造を行うタカヤナギ（築地町）を視察した。

　同社の髙柳知充代表取締役が関東以北では唯一となるハッチカバー専門工場としての事業内容を説明。工場内ではフォールディングタイプのハッチカバーの製作工程を見て回った。同社社員が鋼板の切断から組み立て、溶接や塗装などの工程ごとに解説した。また、運搬用の船に積み込みができる自社岸壁についても紹介した。

　同部会の高橋正幸部会長は「（室蘭は）自然が豊かでものづくりのまちなど北九州と共通点が多い。鉄関連事業としてのつながりもあるので今後も連携していきたい」と見据えた。髙柳代表取締役は「地方の方々に知ってもらうなど、関連企業とのつながりが持てた。非常にありがたい機会となった」と話した。

　そのほか、同部会は室蘭テクノセンター（東町）や室蘭航空宇宙産業ネットワーク（ＭＡＳ－ＮＥＴ）参画企業の永澤機械（同）などを視察した。