大麦パンの可能性 研究者がはるこまベーカリー訪れ太鼓判【帯広】
大麦研究で知られる吉岡藤治さん(60)=茨城県=が8日、帯広市内のパン店「はるこまベーカリー」(西19南5、栗原民也社長)を訪れた。同店の大麦を配合したパンを試食し、栗原社長(62)と大麦に関して情報交換した。
大麦は水溶性食物繊維のβ-グルカンを多く含み、腸の活動を活発にする効果がある。一方、大麦粉はパンで使用すると仕上がりが難しく、普及は進んでいない。
同店は大麦の健康効果に着目。昨年9月から、大麦粉を3割配合したパンを販売している。吉岡さんはこれまで、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)で大麦の育種を長年担当。栗原社長が面会を熱望し、吉岡さんが来帯した。
吉岡さんはパンを試食し、「食べやすくておいしい」と高く評価。同店で使用する旭川産大麦粉「キラリモチ」はβ-グルカンを6~7%含んでいるが、吉岡さんは新品種「サンサンファイバー」がβ-グルカンを18%含有していることなどを説明した。
大麦の生産はビール用が主で、十勝ではパン用は作られていない。栗原社長は「大麦研究の第一人者に出会えてうれしかった。これをきっかけに大麦粉のパンをさらに広めたい」と話していた。
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