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苫小牧民報

鵡川ししゃも伝統守る 町外産で「すだれ干し」 PRに力

特産品「鵡川ししゃも」が全国区の知名度を誇るむかわ町内で、今季のシシャモ漁を見合わせたことを受け、ともしびを守る動きが活発になっている。観光客が激減するなど影響が及ぶ中、各加工販売店は道東方面のシシャモを取り寄せ、鵡川地区「伝統の技術」を駆使して提供。行政、民間もそれぞれPR活動に力を入れている。

道東方面から取り寄せたシシャモですだれ干しを掲げる店舗

 むかわ町のシシャモ漁は例年、10月上旬から40日間、シシャモが産卵のため鵡川に遡上(そじょう)する前まで続く。年間水揚げ量は近年、2017年の72トンをピークに右肩下がりで、昨年は過去最低の64キロだった。今年は資源の回復を図るため、今月5日に鵡川漁業協同組合が休漁を決めていた。

 町内各所ではこの流れを受けて、「むかわにシシャモはないのか」などの問い合わせや観光客の声が相次いで寄せられている。町内美幸のカネダイ大野商店では、シシャモ休漁のニュースが発信されて以降、買い物客が例年の5分の1ほどまでに激減した。

 大野秀貴代表取締役は「(休漁は)悔しいが、未来のための前向きな判断と捉えている」と冷静に受け止めつつも「まさかここまで影響が出るとは」と頭を悩ませる。

 今年は十勝管内広尾町から取り寄せたシシャモをすだれ干しにし、「道産シシャモ」とアピールしながら店頭販売しており、「例年に負けず劣らず、脂がしっかり乗っておいしいので、ぜひ味わってほしい」と呼び掛ける。

 町も公式フェイスブックで、町内で行われているシシャモ販売を紹介。各店のすだれ干しなどの写真をアップし「ぜひご来町いただき、鵡川で加工された本場の『ししゃも』をご購入ください」とイメージ回復に躍起となる。

 また、「シシャモ」つながりで、胆振東部地震直後にむかわ町を激励に訪れたガールズロックバンド「SHISHAMO(シシャモ)」のコンサートが11月2日に札幌市内で開催されるに当たり、竹中喜之町長が直接出向いて、震災の応援への感謝と合わせて、鵡川ししゃもの応援団を依頼する予定だ。

 町観光協会は、来年以降のシシャモ復活を期し、「習慣を途絶えさえないように」と11月4日、例年同時期に開いていた「ししゃもまつり」の名称を変更した「むかわ味覚まつり」を開催する。午前10時~午後2時にぽぽんた市場をメイン会場に、スタンプラリーでは各加工販売店舗を加えて周遊を促す。

 町役場本庁舎に隣接するたい焼き店「いっぷく堂」では同日のまつりに合わせて、しょうゆを含む調味料900円以上を購入した買い物客に、シシャモの形をしたたい焼き1個をプレゼントする。

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