育てたイチゴとホップで クラフトビール発売 地域おこし協力隊から就農
地域おこし協力隊として厚真町に移住した後、豊沢地区で就農した石井淳司さん(48)が19日、自ら育てたイチゴを使ったクラフトビール(地ビール)の販売を開始した。2018年9月の胆振東部地震からの復興に「厚真の特産品をつくりたい」と研修を重ね、夢の第1弾が実現した。「お世話になった町への恩返しになれば」と張り切っている。
町内表町のハマナスクラブで販売を始めたクラフトビールは、自らの畑で生産した甘みのあるイチゴを使った黒ビール(1本330ミリリットル、990円)。今月中に黒ビールのほか、ホップの香りと苦味が楽しめる「IPA」、ハスカップを使った商品―の各300本を数量限定で順次販売し、11月には3種のベリーでできたビールを売り出す計画だ。
石井さんは大阪府出身。大阪市や神戸市などで美容師として実績を積み、03年に函館市で独立。その傍ら、飲み仲間と「いつか自分たちでビールをつくりたい」と語り合ってきた。新型コロナウイルス禍の20年3月にキャリアを捨て、地域おこし協力隊の農業支援員として同4月、家族で厚真町に移住。3年間の研修を経て今春、豊沢で就農を果たした。
厚真町に決めたのは、充実した子育て環境もさることながら、胆振東部地震の復興への思いが強かったため。自身も20歳で阪神大震災に遭い、東日本大震災では函館市で経営する美容室が津波の被害を受けた。「復興支援の一助として厚真の特産品をつくりたい」と同町での研修だけでなく、登別市まで出向いて独学を重ね、就農1年目からクラフトビール製造の準備を進めてきた。
自ら生産するイチゴと研修期間中から3年かけて地道に育ててきたホップを、仲間らで21年に立ち上げた函館の醸造所に送り今秋、クラフトビールが完成した。「将来はオール厚真産のウイスキーをつくる」―。石井さんはさらに大きな夢を思い描いている。
関連記事
500機ドローン Xマス彩る 道の駅で道内最大級ショー【上士幌】
LEDを搭載したドローン500機が冬の夜空を彩る、「かみしほろクリスマスドローンショー2024」(上士幌町ドローンコンテンツ実行委員会主催)が12月21~25日、上士幌町内の道の駅かみしほろで...
焼き魚をテークアウトで 移動販売「えぞ吉」が専門店開業【帯広】
魚の移動販売が人気だった「えぞ吉」(樽美拓哉代表)は22日、帯広市西21南2に「魚の炭火焼き専門店えぞ吉」を開業する。自家製の干し魚を浦幌木炭で「じっくり丁寧に焼いた」(樽美代表)商品などをテー...
ボージョレ解禁 コクある出来 十勝ワイン新酒もきょうから【帯広】
フランスのボージョレ地区で、その年に収穫したブドウを醸造したワイン「ボージョレ・ヌーボー」の販売が、21日午前0時に解禁された。十勝管内の酒販店にも早速並んでいる。 帯広市西18南3の「ワ...
海中転落、迅速救助に 室蘭海保、2消防と潜水訓練【室蘭】
室蘭海上保安部は18日、室蘭港南防波堤付近の海域で、室蘭と登別の両市消防本部との合同潜水訓練を実施した。車両転落などを想定した要救助者の捜索と救助を通して、万が一の際の手順や連携を確認した。 ...
思い出、ドアと一緒に 洞爺湖温泉観光協会、記念撮影用に設置【洞爺湖】
洞爺湖観光を楽しんでもらおうと、洞爺湖町の洞爺湖温泉観光協会(大西英生会長)は、湖周辺に記念撮影用の開き戸「TOYA DOORS」を設置した。同協会は「フォトスポットとして、ぜひ活用して」とP...
CATEGORY記事カテゴリー
MEDIA参加新聞社
ARCHIVE月別記事リスト
RANKINGアクセスランキング
- 週間アクセス
- 月間アクセス
-
1
昔風の純喫茶復活 マリー・ギャルソン17日営業再開【釧路市】
2函館市動物愛護管理センター開所 25日から運用 殺処分減へ【函館】
3釧路の漫画家吉田さん、「スノウ」配信開始【釧路市】
4道東道阿寒─釧路西 12月22日開通 札幌─釧路市街地直結【釧路市】
5帯広畜大「ゼニ研」に前田一歩園賞 ゼニガタアザラシの個体数調査継続【札幌】
-
1
高校で卒業式、1623人が門出の日【釧路管内】
2タイ国鉄車両工場長 シンハカーンさん キハ183系を見学 安平
3昔風の純喫茶復活 マリー・ギャルソン17日営業再開【釧路市】
4釧路市動物園、ライオンのユウキ死ぬ【釧路】
5旧狩勝牧場再生へCF 返礼はソフト食べ放題やツアー 北広牧場【新得】