坂があっても何のその 津波を想定した避難訓練 網走藤幼稚園
【網走】いつ起こるか分からない災害に備え、命を守ることができるようにと、認定こども園網走藤幼稚園が津波を想定した避難訓練を行い、園児や保護者、職員が園のある川向地区から、高台にある向陽ヶ丘地区の網走中央小まで避難した。
午前10時、園内に地震発生と津波が来る可能性を伝える放送が流れると、園児は次々と玄関から飛び出し、裏にあるグラウンドに避難した。
全員が避難したか、人数を確認し終えると、避難先の中央小を目指して出発。2列に並んだ園児は、途中ではぐれたりしないようがっちりと誘導ロープを握りながら中央小を目指した。
同園から中央小までは約1・5㌔。途中の交差点や信号では、園児も車に注意しながら手を上げて渡るなど順調だったが、避難経路で一番の難関は向陽ヶ丘地区に上る坂道。大人でも歩いて上るのは大変な坂だが、園児たちは元気いっぱいに前を向き、中央小を目指していた。
年長組や年中組、3歳保育の園児と次々に中央小に到着。体育館に集合し、ジュースでのどを潤してしばし休憩となったが、園児は広い体育館で走ったりと坂道を上ってきた疲れを感じさせず、逆に同伴した保護者に疲れが見られるほど。
同園は毎年、市や地域のあかしや町内会などの協力を得て、津波を想定した中央小までの避難訓練を行っている。ここ数年は新型コロナの影響で中止していたが、昨年から再開した。
避難訓練に協力した市総務防災課の八百坂則勝参事は、今回の避難にかかった時間が25分ほどで、昨年よりも2分ほど短縮されたことを評価した。
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