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釧路新聞

DX推進で体験調査 窓口業務の課題確認【釧路市】

記載台で説明を聞きながら住民異動届を記入する市民役の市職員ら

 デジタル技術を活用した住民サービスの向上や業務の効率化に向け、釧路市が掲げる「市デジタル・トランスフォーメーション(DX)実行計画」の一環で、市は窓口業務のDX化を見据えた職員による「窓口体験調査」を行っている。17日には関係各課の若手から中堅職員6人が転入に関わる手続きを体験し、申請時などの課題を確認した。

 今回の調査は、同計画における「窓口業務の見直し推進」と「市民目線で現状を把握する力の養成」などを目的に、15課から18人が参加。13、17、18日の3日間で3グループに分かれ、窓口手続き体験やその様子を記録、手続きや待ち時間を計測するなどし、今後の市民サービス向上や業務改善に向けた課題を把握する。

 この日は戸籍住民課、社会援護課、障がい福祉課、医療年金課、監査事務局、教育支援課から6人が参加。「北見市から釧路市に引っ越してきた6人家族が転入手続きを行う」という設定で、市民役2人、動画撮影や時間計測などの記録係4人に分かれて、窓口で必要な転入手続きを実際に体験した。

 調査は本庁舎正面玄関からスタートし、市民役は総合案内で手続きの場所を確認した後、防災庁舎の2階へ移動。住民異動届の記載では「家族構成が多く、1枚の紙に書ききれない」「記入をミスしたらどうすればいいのか」「項目の説明が分からない」など、市民目線に立つことで気付いた困りごとをメモしたり、記入や手続きにかかる時間を計測した。

 市民役を担当した社会援護課の川内一輝さん(27)は「案内はとても丁寧だったが、書類の記載が多く煩雑に感じた。マイナンバーカードがあれば非常に手続きが楽になると思う」、時間計測を担当した教育支援課の野田優海さん(25)は「自分が思っていた以上に時間がかかるという印象。書類によっては説明がないと分かりづらい項目もあった」と話していた。

 市情報システム課の河面真平デジタル行政推進副主幹は「今回の取り組みを通じて課題を把握し、窓口DXを早い段階で実現できるようにしたい」と話していた。11月2日には、今回の調査で得た知見を幹部職員らに発表する。

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